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アーティスト・イン・レジデンス in 益子

次回の公募型プログラムの募集につきましては、現在未定となっております。決まり次第、当ホームページにてお知らせいたします。

益子国際工芸交流事業 2025 秋
アーティスト・イン・レジデンス in 益子
マリア・ラマンナ/Maria Lamanna(陶芸家・イタリア)

滞在期間:2025年10月16日(木)ー12月18日(木)

イタリアのフィレンツェより陶芸家マリア・ラマンナ氏を公募作家として迎えます。植物由来の灰釉に焦点を当てて自ら制作し、高温釉薬の分野における研究を行っています。これまでのデザインとアートのバックグラウンドから有機的かつ開かれた美学を通して、陶芸の可能性を探究していきます。

 

 

アーティストのことば

私の陶芸家としての道は、30代後半に家族と共にイタリア・フィレンツェへ移住したことから始まりました。夫と2人の子どもと共に移住したことは家庭の事情によるもので、それを機にファッションアクセサリーデザイナーとしての仕事を一時中断し、美術アカデミーへの入学を決意しました。この選択により、以前の仕事に戻ることはありませんでした。

2022年以降、私はさまざまな地域で収集した自然の要素から抽出した独自の釉薬を用いて、陶芸の可能性を探究しています。この実践は、風景との親密な対話に根ざし、予期せぬものを詩的かつ様式的な価値として受け入れる、開かれた美学の構築を目指すものです。

私の芸術的な意図は、自然的・人類学的要素を体系的に収集することで、「アトラス(地図)」のように記録を構築することにあります。その過程では、関係性や交換の意義を重視し、これらの要素が最終的な作品に不可避的に与える影響を強調しています。なぜなら、作品の真の価値は結果ではなく、試みそのものにあると考えているからです。

私は、益子陶芸美術館でのレジデンス体験は単なる作品制作にとどまるべきではなく、研究と交流、傾聴と対話の機会を含む、変容的なプロセスであるべきだと強く信じています。このプロジェクトは自己肖像の探求でもあり、それは単なる表現ではなく、多様な社会的・文化的文脈との対話を通じて、常に変化する自身のアイデンティティを自覚していく過程として捉えています。

マリア・ラマンナ

略歴

2013-2019年 マリア・ラマンナ・ハンドバッグとして活動
2015-2022年 フリーランスのレザーアクセサリーコンサルティングデザイナー
2022年 フィレンツェ美術アカデミーにて装飾学士号を110/110の優等で取得、陶芸家となる
2024年 コーヒーブレイク美術館にて特別賞受賞
第XXI回メディテラネオ・グロッタグリエ・コンペティションのファイナリスト
グループ展「メディテラネオ」
個展「植物園と陶芸釉薬の芸術」
2025年 サヴォナ陶器美術館にてアーティスト・イン・レジデンス

 

作品

 

関連イベント

オープンスタジオ

2025年10月25日(土)、11月7日(金)午後2時~午後4時
場所:陶芸工房(益子陶芸美術館敷地内)

ワークショップ

2025年11月16日(日)午後2時~午後4時
場所:陶芸工房(益子陶芸美術館敷地内)

展覧会

2025年12月6日(土)〜14(日)午前10時~午前12時/午後1時30分~午後4時
場所:益子国際工芸交流館
※12月6日(土)は午後1時30分よりオープン、12月8日(月)は休館

ギャラリー・トーク

12月6日(土)午後2時~午後4時
場所:益子国際工芸交流館


※関連イベントはいずれも無料、予約不要でどなたでもご参加いただけます(通訳あり)。
詳細についてはSNS等でお知らせします。

 

アーティスト・イン・レジデンス

益子陶芸美術館にて滞在制作を行うプログラムです。益子町と国内外のアーティストとの交流促進や、益子の陶芸(工芸)文化の共有を目指します。プログラムには【公募型】と【招聘型】があります。

公募型

国内外の陶芸作家を募集し、約2ヶ月間の滞在制作を行うプログラムです。応募資格や設備等の詳細は、参考に2025年の募集要項をご参照ください。ただし、内容が今後変更となる場合がありますので、予めご了承ください。

招聘型

国内外を拠点に活動し、実績のある工芸作家を対象にした滞在制作プログラムです。益子陶芸美術館の展覧会事業と連携し、企画展やイベントを開催する場合があります。

これまでのアーティスト・イン・レジデンスはこちら

 

お問い合わせ

益子陶芸美術館
〒321-4217
栃木県芳賀郡益子町益子3021
TEL:0285-72-7555
Email:residence@mashiko-museum.jp

 

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