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企画展

特別展
加守田章二 天極をさす

2021年3月7日(日)-5月30日(日)

主催:益子町文化のまちづくり実行委員会、益子陶芸美術館
後援:下野新聞社、とちぎテレビ、栃木放送、エフエム栃木、NHK宇都宮放送局、真岡新聞社
助成:公益財団法人 花王 芸術・科学財団

開催期間 2021年3月7日(日)-5月30日(日)
休館日 月曜日(祝休日の場合は翌日)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は閉館30分前まで)
入館料 大人600円(550円)、小中学生300円(250円) 
*( )内は20名以上の団体 / 65歳以上は300円(要証明)

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近現代日本陶芸史に大きな足跡を残した加守田章二(1933-1983)。大阪府岸和田市に生まれ、京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)で富本憲吉らに陶芸を学んだ後、1959年に栃木県益子町で独立します。益子では灰釉・鉄釉作品の研究と制作に挑み、作家として着実に評価を高め、1967年に陶芸家としては初にして唯一となる高村光太郎賞を受賞しました。1969年には岩手県遠野市に移り、翌年に後の代表作となる「曲線彫文」のシリーズを発表、陶芸界を震撼させました。1970年代以降は色彩と模様と造形が一体化した作風を展開し、精力的に作品を発表し続けました。

加守田は「自分の外に無限の宇宙を見る様に、自分の中にも無限の宇宙がある」という言葉を残しています。その短い作陶期間の中で、絶えず作風を変容させていきましたが、それは加守田が陶の本源的な境地へ向かいながら、別の次元へと跳躍していこうとする創作のプロセスでもありました。今みても色褪せることのない作品はいずれも特別な存在感を放ち、近年では若い世代や海外においても新たな愛好家が生まれています。

本展では、初期から晩年までの仕事の中から厳選して約130点を展覧します。当館では約20年ぶりの回顧展となりますが、今回は特に、作家として飛躍する益子時代から遠野時代前期にかけての作品の意義を再考し、あらためて加守田作品の根源と魅力に迫ります。本展の副題は、高村光太郎が同賞の賞牌の原型に刻んだ詩句「いくら廻されても針は天極をさす」の一節です。信念に生きて表現を模索、ジャンルの枠組みを更新しながら、その境界を越える造形に到達した加守田章二の創造性を体感していただければ幸いです。

《大鉢》 1960年頃 《銀陶角鉢》 1968年
益子陶芸美術館蔵
《灰釉角皿》 1965年頃 《彩陶波文壺》 1971年
益子陶芸美術館蔵
《曲線彫文扁筒》 1970年
京都国立近代美術館蔵
《茶碗》 1975年
《壺》 1977年
益子陶芸美術館蔵
《壺》 1979年
益子陶芸美術館蔵
《彩陶長方皿》 1971年
岩手県立美術館蔵
《壺》 1980年
岐阜県現代陶芸美術館蔵

 

※今後の状況により、展覧会予定に変更が生じる場合がございます。最新情報は、当館ホームページFacebookTwitter 等でご確認ください。