色絵鉢
吉川水城 (1941〜2017)
1966年 高12.0 径49.2cm
本作は、吉川が益子に来たばかりの頃に制作された、最初期の作品。吉川は東京藝術大学陶芸科の第1期生で、藤本能道、加藤土師萌、田村耕一らに師事しました。1966年に同大学院を修了し、栃木県窯業指導所に技師として就職しました。本作は吉川が初期に制作した、白化粧に赤絵作品群の一つで、松、月に雁といった古典的な文様が描かれており、学生時代の学びがうかがえます。のちに吉川は黒釉作品に取り組みますが、色絵が施されており、学生時代に師事した藤本らからの影響が、晩年にまで継続して見られます。