曲線彫文花瓶
加守田章二 (1933〜1983)
1970年 高21.5 径19.5cm
成形した器体に模様を施してから素焼し、塩酸アンモニウムに黄土を溶いた液を筆にふく
ませて器の表面に塗布しています。内側に石灰釉を施し、全体に文挾土を化粧として掛けてから本焼成しています。焼成後、固着した文挾土をワイヤーブラシで搔き落としています。火に直接当てずに土肌の質感を作り出す手法は土器風作品からの展開で、いわゆる焼締によって生まれる質感ではなく、創作的な表現として土の表情を表すという手法を確立しました。竹べらで模様を彫っていたが、菊池昭のすすめで煤竹を使うようになったとされています。