濱田庄司は終生を通じて軟質陶器に魅了されています。楽焼への傾倒もその一つで、後半期に優品を残しました。本作は、西洋の食器を彷彿とさせる楕円形の鉢に、二色の色絵が施されています。益子に入る前にイギリスで生活をしていた濱田の作風には、現地で暮らした経験ならではの、西洋的な美意識がとりいれられています。